五月の終わり、風の手ざわりを覚えておく
五月の終わりの風には、なんとも言えない心地よさがあります。
新緑のあいだをすり抜ける風は、まだ重たくなく、でも春ほど頼りなくもない。
ふっと頬をなでるその感触に、「ああ、いい季節だな」と思うことがあります。
季節には、それぞれ“手ざわり”のようなものがありますね。
夏の強い日差し、秋の乾いた空気、冬の張りつめた冷たさ。
そして五月の風には、若葉の匂いと、どこか自由な軽やかさがあります。
昔の人もきっと、この風を感じながら暮らしていたのでしょう。
窓を開け、風を通し、季節そのものを家の中に迎え入れていた時代。
自然は、遠くにあるものではなく、暮らしのすぐそばにありました。
忙しくしていると、風はただの「気温」として通り過ぎてしまいます。
でも今日は、ほんの少しだけ立ち止まって、その風の感触を覚えてみませんか。
季節を感じることは、今を大切にすること。
そんな小さな幸せが、きっと暮らしをゆたかにしてくれます。
