風の中に、秋を探す

立秋を過ぎても、暑さはまだ続きます。

けれど、朝夕の風にふと立ち止まると、「昨日とは少し違う」と感じる日があります。

昔の人は、この小さな変化を見逃しませんでした。

「秋来ぬと 目にはさやかに見えねども 風の音にぞ おどろかれぬる」

これは『古今和歌集』に収められた藤原敏行の和歌です。

秋が来たとは目にははっきり見えないけれど、風の音に秋の訪れを感じてはっとした。

千年以上前の人も、風に季節を感じていたのですね。

今日は夕方、風の音に耳を澄ませてみませんか。

目には見えない季節が、そっと近づいていることに気づけるかもしれません。