露の玉に映る、小さな世界

白露の頃を象徴するもののひとつが「露」です。

朝、草や葉の先に小さな水の玉がついていることがあります。

光を受けるときらきら輝き、まるで小さな宝石のようです。

「露」は秋の季語。

昔の人は、朝になると現れ、やがて消えてしまう露に、季節の美しさだけでなく、時の移ろいも感じてきました。

美しいものが、いつまでもそこにあるとは限らない。

だからこそ、出会えた瞬間を大切にする。

そんな思いも、露という言葉の中には込められているように感じます。

私たちの毎日にも、ほんの一瞬だからこそ心に残るものがあります。

朝の光。
誰かの笑顔。
帰り道のきれいな空。

いつでも見られると思うと、つい通り過ぎてしまいます。

今日は道ばたの草や庭の葉を、少しだけ眺めてみませんか。

露が見つからなくても構いません。

いつもなら見過ごしてしまうものに気づいた、その時間そのものが、暮らしを少し豊かにしてくれます。