梨のひと口に、季節を感じる

みずみずしい梨がおいしい頃になりました。

冷やした梨を切ると、しゃりっとした歯ざわりとともに、やさしい甘さが口いっぱいに広がります。

「梨」は秋の季語です。

まだ暑さの残る八月下旬に秋の季語というと、少し早く感じるかもしれません。

でも、店先に梨が並び始めると、「もうそんな季節なんだ」と感じますね。

昔の人にとって旬の食べものは、今以上に季節そのものでした。

一年中何でも手に入るわけではないからこそ、「今年もこの味に会えた」という喜びがあったのでしょう。

旬を味わうことは、季節を舌で感じること。

難しいことをしなくても、私たちは食卓から自然とつながることができます。

今日は梨をひとつ、ゆっくり味わってみませんか。

「甘いね」と誰かと分け合えたなら、それもまた、暮らしの中の小さな幸せです。