柿の色に、秋を見る

木々の間に、橙色の柿が目立つ季節になりました。

「柿」は秋の季語です。

葉の緑の中に実る鮮やかな色を見ると、それだけで秋らしい景色に感じられます。

日本では昔から身近な果物として親しまれ、生で食べるだけでなく、干し柿にして冬まで味わう知恵も受け継がれてきました。

季節の実りを、その季節だけで終わらせず、大切に保存して次の季節へつないでいく。

昔の暮らしには、自然の恵みを無駄にしない工夫がたくさんありました。

私たちは今、季節を問わず多くの食べものを手に入れられます。

それは便利なことですが、旬のものに出会ったときの喜びは、今も変わらないように思います。

今日は店先や道ばたで柿を見つけたら、その色を少し眺めてみませんか。

そしてできれば、旬の味をひとつ食卓へ。

「今年も柿がおいしい季節になったな」

そんな何気ないひと言が、暮らしの中に季節を連れてきてくれます。