秋の味を、ゆっくり楽しむ

十一月になると、温かい食べものがいっそううれしくなります。

焼き芋、栗、きのこ、根菜。

秋から冬へ向かう食卓には、ほっとする味が増えていきます。

「焼芋」は冬の季語とされることが多い一方で、さつまいもの収穫そのものは秋の風景です。

季語には、言葉ごとに季節があります。

だからこそ、その時期の自然や暮らしに合った使い方を大切にしたいものです。

昔の人は、採れたものをその季節に味わい、保存できるものは冬へ残しました。

旬をいただくことは、自然の時間に合わせて暮らすことでもあったのでしょう。

今日は、今おいしいものをひとつゆっくり味わってみませんか。

急いで食べるのではなく、香りや食感にも少し意識を向ける。

季節を味わうことは、難しいことではありません。

「おいしいな」と思えるその瞬間が、暮らしの中の小さな幸せです。